この記事で分かること
- AWS Certified Solutions Architect - Associate(SAA)試験について
試験の難易度
難易度:
この記事では、アソシエイトレベル「AWS Certified Solutions Architect - Associate(SAA)」について纏めたいと思います。
SAAは試験範囲が広くプロフェッショナルほどではないですが、慣れが必要な独特な問題文が多いため、試験の難易度的には実は結構難しい、という印象です。。
ただ、得るものは多く正直 一番実務向けかと思います。
そのためプラクティショナーの次に、もしくは初っ端から取得を推奨する会社が多いのではないかな、と思います。
勉強方法
基本的には、問題を解きながら分からない問題を調べていく方法が良いと思います。
そして結論から言うと、、
参考書一冊の通読+参考書付随の練習問題、で合格は難しいかと私は思います。
これは試験問題に対する「慣れ」が圧倒的に足らないからです。
「〇〇を実現するサービスはなにか?」のような一問一答形式ならば、参考書のみの勉強で合格は可能だと思いますが、色々なサービスやシチュエーション、要件等が複合的に記述されるので、参考書のサービスを覚えた程度ではどうにもならないのです。。
(しかも若干癖のある日本語で出題される)
ただ、色々な記事で言っていますが、あんな分厚い書物を通読してからの練習問題は、どうしてもモチベーションが続かないので早い段階から、参考書片手に問題集の実践、をお勧めしています。
ですが、プラクティショナーと並んで、AWSの入り口的な資格試験だと思いますので、読み物として参考書に目を通してから問題集を解く、というのも全然問題ないと思います。
ここは、個々人の好みだと思います。
勉強方法やWeb問題集等についての紹介は以下記事を参考にしてください。
SAAは範囲が広く、重要ポイントを挙げるのが難しく、広く抑えておきましょう、としか言えない試験です。そして、それは素晴らしい先人たちが「参考書」として纏めてくれています。ですので、この記事では「参考書」をメインに紹介したいと思います。
参考書のご紹介
SAAは2022/8/30にSAA-C03へと改定されました。大きな変更はなかったにせよ、C03に対応している参考書が当然良いかと思います。
私の参考書選択のポイントとして、以下2点となります。
・練習問題が多いか
・詳細に記載されているか
練習問題については、いわずもがな。まずは試験合格を目指しているので。
詳細に記載されているか、については、まず、余白が多かったり行間が広い、といった感じの参考書はあまり選びません。
貧乏性なのか分かりませんが、同じような価格帯(3000円前後)ですので、色々書いてある方がお得だろうと考えてしまいます。また、辞書的に調べるため、詳細に書いてある方が有難いです。
「通読」して試験合格を目指すのであれば、参考書の文字数は少ない方が良いとは思います。
ここは個々人の考え方ですので、参考にしてみてください。
それでは以下4冊をご紹介します。
◇要点整理から攻略する『AWS認定ソリューションアーキテクトーアソシエイト』
私が最も気に入っている参考書シリーズです。
サービスごとにまとまっていて、不要な(既に知っている)サービスは読み飛ばせる構成になっています。そのため辞書的に使いやすく、読み物としても短編集のような感じなので、隙間時間にちょこちょこ読むことが可能です。
図も多用されており、文体も平易です。(少なくとも私には癖のある/読みづらい文体ではなかったです)
各章の最後にその章で紹介したサービスのまとめ/エッセンスが記載されており、これが凄い有用だと思いました。正直、これを読んでから本誌を読むという順番の方がいいんじゃ、、とさえ思います。
そして、巻末の練習問題も全て解説付きで150問を越えるので、まずはこの1冊をマスターして仕上げにUdemy等で問題集を購入する、というのが王道かと思います。
今回紹介する参考書の中で最もページ数(480ページ)が多く各ページの中身も濃いので、ただただ試験を合格するだけではなく今後も使用してもらえるように執筆された著者のやる気が伝わってきます。
ただ、どうしても・・一点だけ。
どうしてショッキングピンクにしたのか。。
全ページの縁がショッキングピンクのため、読んでいて目がチカチカするんですよね。これが気にならないのであれば、断然おススメの一冊です。
※その他の要点整理から攻略する(DB/SEC/NW/データ分析)は灰色なのに・・・
◇徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応
通称「黒本」と呼ばれている参考書 徹底攻略シリーズ。
次にご紹介する参考書と並んで「第3版」の参考書ですので、SAAの改定と共に歩んできた参考書と言えるでしょう。そのため、SAAにおいて老舗な参考書と呼べると思います。
本書は340ページほどで、ダウンロードする模擬試験は全65問の解説付きで約60ページとなっています。そのため全体で400ページといったところです。ただ、模擬試験をダウンロードするには、インプレスの会員になる必要があり(5分ほどで登録は終わりますが)、正直面倒でした。
紙面は、オレンジ系の色をポイントポイントで使った落ち着いた読みやすいデザインになっています。
文体は平易で読みづらいという印象はありません。内容(取り扱いサービス等)は、他参考書と大差はなく、非常に丁寧にまとまっている印象です。
ただ、大きいくくり(アーキテクチャ/セキュリティ/パフォーマンス等)での章立てになっているので、結果どのサービスがどこに記載されているのか分かりづらくなるかなと思いました。
また、ところどころに「試験対策」という重要ポイントが出てくるのですが、ワンポイントアドバイス的な感じかと思いきや、それまでの説明文をギュッと詰め込んだ箇所もあり、面食らいました。(説明しづらいですが、要点というより文字通りギュッと無理やり押し込んだような)
◆AWS認定ソリューションアーキテクト ー アソシエイト 改訂第3版
本記事を書いている時点では未発売の書籍です。
SAA-C03対応の第3版が2023/9/29発売となるシリーズです。そのため当然未購入ですので、第2版に対しての感想を記載したいと思います。
正直、先にご紹介した2つに比べると薄いかなぁ、というのが私の所感です。これは冒頭で述べた私の参考書の選び方にはそぐわない、という意味です。「試験に必須な内容が最低限書かれている」と捉えるかどうかは皆さんのご判断にお任せします。
なお、中身そのものは素晴らしいと思います。著者の方々がエッセンスの抽出に尽力したことが伺えます。そのため、非常に読みやすいとは思います。
紙面のデザインは一番気に入っていて、薄い青色をポイントに使った爽やかなデザインです。第3版も同じデザインになるのかは不明ですが、大きく変更ということは無いと思います。
2023/11/05追記ここから
発売されました。やはり変わるところはほとんど無く、個人的な感想も変わるところはありませんでした。
2023/11/05追記ここまで
◆一夜漬け AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト[C03対応]直前対策テキスト
最後は「一夜漬け」シリーズです。
その名の通り、短期集中で資格試験をこなすための内容です。受講生の85%が合格という短期集中のカリキュラム(勉強会?)があり、
それを書籍化したもののようです。
私の参考書選びの基準では引っ掛からない参考書ではありますが、合格のために最短距離を走る人を私は応援しますのでご紹介します。
内容としては、一夜漬けというだけあり本当に各サービスを最小限に説明している参考書で、AWSサービスを知るという点においては質は良いと思います。
そして、今回紹介した中で最も早くにC03に対応した書籍となります。
プラクティショナー/アソシエイトは会社で「取得しなさい!」と指示されて、正直嫌々受ける人もいるかと思います。
私自身もその気持ちはよく分かります。取得しろ!と言ってくる上司が取得していないという矛盾。。今の業務にクラウドは全然関係ないのに取れと言われ、モチベーションが上がるわけもなく。
・・・でも合格はしておきたいな、
という方にお勧めできます。
さいごに
AWSソリューションアーキテクト(SAA)の参考書を4冊紹介しました。SAAはAWSの登竜門的な試験だと私は思っています。AWSの主要サービスが詰め込まれた試験であることは間違いないと思いますので、是非勉強してほしいと思います。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
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2023/11/05 紹介書籍について一部追記
2024/06/16 一部リンクを修正